2002年3月22日、アメリカ・ミネソタ州で郊外の高速道路で車二台が衝突する事故が発生。
ジープに乗っていた夫婦は車を運転していた夫が事故を起こし、妻が死亡した。
警察は事故の原因は夫の前方不注意で、シートベルトを着用していなかった妻は事故に巻き込まれ死亡したと判断した。
夫の運転で妻が亡くなるという悲しい事故は、近隣の人たちに同情と悲しみをさそった。
一方、事故現場では警察官のトニー・スナイダーが一人だけ、疑問を抱きながら立ち尽くしていた。
トニーは事故現場をあとにし、病院で夫に事情を聞くと、妻との会話に夢中になり、路肩の車に気づかず衝突事故となったという。
夫の証言ではあきらかな前方不注意による不幸な事故だと判断される。事故との見解が多数の中、トニーは一人で捜査を続行する。
するとある事実が発覚する。
夫の不倫が妻にバレて、事故当日に夫婦は山小屋に来ていたことが判明した。
トニー捜査官はなぜ疑問を抱いたのか?それは3つの違和感とL字血痕からだった。
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違和感①フロントガラス
妻はシートベルトを着用しておらず、フロントガラスに頭部を激しく強打したにも関わらず、なぜフロントガラスが割れていないのか。
そして、フロントガラスが割れていないのに、大量の血痕が室内に残っていた違和感。
違和感②シートベルト
トニー捜査官の聞き込みでは、妻はシートベルトの着用にうるさく、同乗者にはシートベルの着用を促すほどだったのに、なぜその時だけしていなかったのか。
違和感③サイドミラーのノブに血痕や毛髪
室内での強打にも関わらず、サイドミラーのノブに血痕が付着しそこには、なぜか長い髪の毛が巻き込まれていた。
最後に「L字の血痕」なぜ事故の衝撃で飛び散った血痕の滴りになぜ角度があるのか。
滴り落ちる血痕に角度があるということは「血痕が飛び散ったあとに車が動いている」
そう、事故の前にすでに、妻は死亡していたのだ。
夫はこの「L字の血痕」が決めてとなり、殺人容疑で逮捕。殺害の動機については、夫の不倫がバレたことによるもので、 夫は事故に見せた殺害偽装をしたのだ。
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偽装事故の犯行動機は
夫には愛人がおり、夫の自宅から離れた3kmほどのところに別荘を所有しており、夫と愛人の合う場所となっていた。
その別荘で浮気がバレてしまい大げんか。
その後、夫は妻の命を奪うことを決意。
車のドアノブで妻の頭を打ち付け、妻は出血多量で死亡。
そして車を走らせていたところ路肩に放置してあった車を見つけ自分はシートベルトを着用し、時速60kmのスピードで衝突させた。
「L字の血痕」はその衝撃によるものだった。
夫婦が寄り添った結末の悲しい殺人事件だ。