「福島悪魔祓い殺人事件」祈祷師に傾倒する事件は何故続く

「福島悪魔祓い殺人事件」祈祷師に傾倒する事件は何故続く

1995年7月5日、福島県須賀川市小作田で悪魔祓いによる殺人事件が発覚した。

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現場となったのは祈祷師の江藤幸子が暮らしていた家で、その家から6体の遺体が見つかった。

被害者となったのは江藤幸子にお祓いを受けるためこの家で生活していた信者たちであった。

その家には10人以上の信者が暮らしていたが、その悪魔祓いの状況はまさに異様。

江藤幸子は悪魔祓いと称し太鼓のパチなどで叩き、6人を殺害。なかには一家で移り住んだ者もいて、夫が妻の殺害に加担したり、子どもたちが死んだ両親の傍らで暮らすなど、異様な状況下で事件は起きた。

江藤幸子はどんな人物だったのか

祈祷師となる前の江藤は、どこにでもいる普通の主婦であった。

彼女は県内の高校を卒業後、化粧品の販売員となり、その後高校の同級生だった男性と結婚。

事件を起こす11年前の1984年に事件現場となった家を建てた。

引っ越してきた当初は、近所付き合いもあり、家に招かれることもあったと近所の住民は言う。

マイホームを手に入れ、生活は順風満帆のように見えたが、そのころから江藤幸子は一つの悩みを抱えるようになった。それは夫のギャンブル癖だった。

さらには、夫が転職したこともあり、家のローンの支払いにも困るようになり始めていた。

その頃から、江藤幸子は近所にいた拝み屋と呼ばれる祈祷師のもとに通いはじめ悩みを打ち明けるようになっていった。

祈祷師に心酔し、自らも祈祷師となった江藤幸子

江藤は、人に相談できない悩みを拝み屋に話し、心が満たされたことによって、宗教に傾倒していくようになる。

そしていつの間にか、化粧品のセールスレディも辞めて、自身が祈祷師となった。

「医者に掛かっても治らないものが祈祷で治る」

自らもそう信じ、祈祷師と称して信者を6人も殺害した江藤幸子は死刑判決を受け、2012年9月27日、死刑執行された。

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祈祷師に傾倒する事件は今も続く

2017 年2月には群馬県前橋市で、1歳の女児を虐待死させたとして、北爪順子容疑者が逮捕された。

北爪容疑者は先生と呼ばれ、多くの信者にお祓いして、そのお布施で生計を立てていた。

殺害した女児は信者の娘だった。

この事件も手口としては同様だ。

この日本には、有史以来祈祷師が存在し続け、姿、名前などが違えど同様の事件が度々発生している。

人間の心には悩みや不安が宿る限り、その真理を逆手に取った祈祷師たちによる事件は、今後も続くであろう。

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