島根女子大生死体遺棄事件の猟奇的犯人

島根女子大生死体遺棄事件とは、2009年(平成21年)11月5日に発覚した死体遺棄事件で別名では浜田事件、浜田学生遣歪事件などと 呼ばれている。

現在も犯人特定・犯人逮捕には至っておらず 未解決事件となっている。

島根女子大生死体遺棄事件の猟奇的犯人<事件概要>

2009年11月6日、広島県北広島町東八幡原の臥龍山(がりゅうさん)の崖下で、1ヶ月前の 10月26日夜から行方不明になっていた島根県にある大学1年生 平岡都さん (当時19歳)、に似た若い女性の頭部が発見された。

第一発見者は臥龍山にキノコ狩りに来ていた男性で頭部が落ち葉の上に置かれていたのを見つけて警察に通報した。

駆けつけた警察によると、セミロングの髪型が判別でき、首には刃物で切断されたような跡があり、顔はうっ血し目も充血していた。

翌11月7日、DNA鑑定により被害者をm子さんと断定。

また、司法解剖の結果、顔面には殴打された形跡があり、内出血していたことも発表された。
遺体の状態から直接の死因は不明であった。

屋初の頭部発見以降、同日に林道入り口近くの 雑木林から左大腿骨 (太ももの骨)の一部を発見

この日、平岡都さんの両親が、広島西署で這体と悲しみの対面をした。
面会は約5分間で、広島・島根両県警の被言者支援担当の職員が2人に付き添った。

平岡都の母親はうつむいたままハン力チで 目元を押さえていたという。

11月8日、頭部発見現場の近くで両手足のない胴体部分を発見。

11月9日、左足首を発見。

11月19日、登山道入口から約300メートル上った林道の左脇にあった動物の糞から、人の 爪、爪のような小さい破片、肉片、骨片を発見。

後日、すべて平岡都さんの遺体の一部であること が確認された。
それぞれ遺体の状況は直視することすらできない残忍なものだった。

平岡都さんはバラバラに解体されただけでなく、 極めて猟奇的な手が加えられていた。

胴体部分の乳房は刃物によってえぐり取られ、 腹部は内臓の大部分が取り出されていた。

このようなあまりの残忍さに、警察の捜査でも 「被害者は人間以外の動物に食いちぎられたの ではないか」という意見が出たほどである。

また、胴体全体に焚火などにより焼けた跡が あり、顔には殴打された痕、左類には足で踏まれた跡が付いていた。

わいせつ目的だったのかどうかは不明とされて いるが、発見された胴体部分は裸で胸に刃物に よる傷跡や、体内に残つた体液の非跡を隠すためなのか陰部を含む内臓を取りだしていること から被害者が強姦された可能性が高いといわれている。

このような通常の人間の精神では考えられない 遺体損壊事件は日本犯罪史上類のない残忍な猟 奇殺人であつた。

平岡都さんは出身地の香川県の商業高校卒業後、 島根県立大学に進学し大学寮で暮していた。

身長147cm、細身で髪はセミロング、やや茶 色の毛。学業やサークル活動、アルバイトなど まじめで特定の異性交遊はなかつた。 また目立つたトラブルはなかった。

平岡都さんが最後に確認されたのは、10月26日 午後9時15分頃。

浜田市内のアルバイト先の従業員通用ロを出る 姿が防犯力メラに写っており、白色に星のしま 模様の入ったフード付きのワンピースを着てい た。

しかし、その後の平岡都さんの足取りが達絶えて しまつた。
アルバイト先と寮は約2kmの距離ほどしかな く、徒歩で移動していたと見られている。

その一帯は夜になると真っ暗になつて人通りも ほとんどなく、周辺住民からも危険とされてい る工リアである。
実際、帰路に不安を感じた平岡都さんは、友人が 店を辞めたことをきつかけに、自分も10月28 日に辞めることを決めていた。

あと数日早ければ、被害に遭うことはな力。つた かもしれない。

平岡都さんはアルバイトを終えたあと、どこで犯 人と接触したのが現在も足取りは分かっていな。

11月25日、平岡都さんが行方不明になつてから 1力月となつた25日、香川県坂出市に住む両 親が香川県警を通じてコメントを公表した。 全文は以下の通り。

「この悲劇に遭い、今まで味わったことのない苦しみと辛さ、なぜ、こんな試練を受けなくてはならないのかという思いで気持ちが、張り裂けそうです。でも、私たち以上に苦しんだ都のために、今、何ができるかを必死に考えながら、生活の一歩を踏み出そうとしているところです。どうか、皆様、今まで通りそっと見守りください」

異様な猟奇殺人として加熱する報道に対して、両親は取材自粛を求めるコメントを県警を通じて何度か発表するほどだった。

島根県立大生事件の有力情報提供者に最高300万円が支払われる公費懸賞金制度を適用すると発表した。

合わせて情報提供を呼び掛けるチラシ約3千枚 を配布し、事件解決への協力を求めた。

しかし無常にも犯人は特定できず、未解決事件となっていた。

島根女子大生死体遺棄事件<犯人と断定された矢野富栄>

事件発覚から7年が経過し、事件は大きく動き出した。

島根・広島両県警合同捜査本部は2016年12月20日、遺体発見の2日後に車で事故死した島根県益田市の矢野富栄容疑者(当時33歳)を殺人などの疑いで書類送検した。

2016年に入り、捜査本部が過去の性犯罪事件を調べたところ、矢野容疑者の名前が浮上。

矢野容疑者のデジカメに平岡都さんと矢野容疑者の自宅部屋の壁、風呂場で撮影された画像が残っていた。

平岡都さんを殺害後、遺体を風呂場でバラバラにして車で運び、山中に遺棄したとみられる。

実際に現場で捜査を行った捜査関係者はこう言う。

「遺体は性別が判断できないほど損傷しており、顔に複数の殴打痕があり、首を絞められ、かきむしった痕もあった。

両胸は鋭利な刃物でえぐり取られ、腹部からは内臓の大部分が取り出されていた。

左大腿骨の骨の一部が切断され、肉がそぎ落とされていた。

胴体には死後、切り付けられたキズがあり、一部が焼けいた。」

こんな残虐な手口で殺害した矢野容疑者とは、どんな人物なのか。

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矢野容疑者が住んでいた近隣住民らによると、下関市にある実家は祖父の代から米屋を営み、両親と弟の4人暮らしだった。

地元中学を卒業後、北九州市の進学高から1浪して国立大に進学したが、中退。

2004年に北九州市や都内で面識のない女性を刃物で脅して、わいせつな行為をしようとした罪などで、懲役3年6か月の実刑判決を受けている。

その後、地元に戻り、ラーメン店でアルバイトを続け、2009年から益田市の住宅関連会社に勤務していた。

息子が矢野容疑者と同級生だったという近所の主婦はこう言う。

「米屋だけでは生活が苦しかったようで、お母さんがクリーニング店を始めました。色白でとてもきれいな方で近所でも評判だった。

矢野君が大学に合格した時には『防衛大にも合格したのよ』なんて言って本当にうれしそうで、まさに自慢の息子さんでした。

矢野君もお母さん似で、目鼻立ちのハッキリしたイケメン。

陸上部に所属していて、ウチの子と違って頭もよかったけど、女の子にはモテなかったみたい。

マジメ過ぎて、堅苦しい感じでしたから。」

小中学校で同級生だった息子を持つ男性は

「うちの子が嫉妬するくらい勉強ができ、目鼻立ちのハッキリした二枚目だった。」と振り返った。

「まじめで誠実、信じられない」

事件当時、矢野容疑者が勤務していた山口県下関市のソーラーパネル販売会社の元社長は

「おとなしく、まじめで誠実だった」
と振り返り、書類送検に驚いた様子だったという。

元社長は2009年4月、職業安定所の紹介で来た矢野容疑者を面接した。

印象が良くて採用を決めたが、ラーメン店でのアルバイトをすぐに辞められないとの理由で入社は5月にずれ込み、島根県益田市に配属された。

数か月でソーラーパネルを6台も売るなど、「営業成績はすこぶる優秀だった」という。

女子学生の遺体が発見された2009年11月6日夜、

「用事があるので、明日から2日間代休がほしい」と電話があった。

休みの申請はこれが初めてだったといい、事故死したことを受け、益田市の社宅にあった遺品を親族に渡したという。

2016年に入って島根、広島両県警の捜査員らが数回訪れ、矢野容疑者の勤務状況などを聴かれたが、詳しい情報は知らされず事件に関与した疑いがるなど考えもしなかった。

元社長は

「いい印象しかない。今でも信じられない気持ちだ。」と言った。

事件発生の2年ほど前に父親が病死して米屋を閉店。

33歳で会社員として第一歩を踏み出したばかりの犯行だった。

そして遺体発見から2日後の2009年11月8日、矢野容疑者は近所の人に「父親の墓参りに行く」と言い残し、母親と2人で車で出かけた。

その帰り道に事故死した。

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「山口県の中国自動車道下り線で矢野容疑者が運転する小型車が左右のガードレールに何度もぶつかり、ボンネットから白煙を上げながら路側帯に停止し、炎上した。

黒焦げになった車の運転席から矢野容疑者が、車のそばで母親の焼死体が見つかった。

ブレーキ痕やスリップ痕はなく、矢野容疑者が母親を巻き込み、無理心中を図ったとみられています。」(捜査関係者)

関係者らによると、矢野容疑者は平岡都さんの遺体発見直後、周囲に「とんでもないことをした」と漏らしていたという。

矢野容疑者は2016年12月に容疑者死亡のまま書類送検。

”死人に口なし”で事件解決としては平岡都さんも浮かばれない。

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