中野劇団員全裸殺人事件<事件発生時>
2015年8月25日午後11時から新宿区内の居酒屋でアルバイトをしていた劇団員・加賀谷理沙さん(当時25歳)が無断欠勤した。
出典:matome.naver.jp
加賀谷理沙さんは勤務態度もまじめで今まで無遅刻、無断欠勤だったがこの日、初めて無断でアルバイトを休んだ。
2015年8月26日の翌日。
心配していたアルバイト先の男性店長のもとに一本の電話が入った。
それは加賀谷理沙さんが所属する劇団主宰者からだった。
その内容は
“2日連続で稽古を休んでいるので様子を見に行ってほしい”
という依頼だった。
これを受け、同日午後8時ごろに中野区弥生町3丁目にある加賀谷理沙さんの自宅マンションに管理人と訪問。
部屋の電気はつけたままだったが、玄関にはカギがかかっており、部屋の中から反応もなく電話をかけても連絡がとれなかった。
バイト先の男性店長は、そのまま中野署に相談。
同日午後10時頃、劇団員・加賀谷理沙さんが自宅マンションの玄関近くで殺害されているのが発見された。
発見時、室内に荒らされた形跡はなく、加賀谷理沙さんは玄関先であおむけに全裸で倒れており、顔にはタオルケットがかけられていた。
顔には傷があり、口の中にも出血があった。
そして首には圧迫された痕があり、死因は首を絞められ窒息死したと判明。
ただ、加賀谷理沙さんの殺害に使用した凶器やトートバッグ、黒いリュックサック、脱がせたであろう衣服、鍵、財布、エアコンのリモコン、布団のシーツなどが殺害現場から見つからなかった。
中野劇団員全裸殺人事件<トラブルを目撃されていた男性とは>
警察の捜査で加賀谷理沙さんが男性とトラブルになったいたのを近隣の住民たちは、たびたび目撃されている。
■同じマンションに住む、下のフロアの住人は以下のように証言。
「おとといの夜9時から翌日午前0時にかけて、ドタバタという音が上の部屋から聞こえた。部屋の前まで行ったところ、女性のうめき声が聞こえた。ただ、酔っぱらっているのかと思い、通報はしなかった。」
出典:matome.naver.jp
■殺害されたマンションの近所に住む女性
「1か月ほど前、女性の部屋から男とけんかするような声が聞こえた。部屋は窓が開いた状態だった。」
出典:matome.naver.jp
■マンション近くの公園を通り過ぎようとした女性
「事件から1か月ほど前、夜中に公園で被害者とみられる女性が、一緒にいた男と口論になり、『やめて、殺される』などと言って泣いていた。男に腕をつかまれて嫌がっていた」
出典:matome.naver.jp
■近隣の住民
「女性は泣いていて『もう無理。あなたは大好きだし、一緒に住みたいけど、無理なの。私怖いの。私あなたに殺される』ってわめくように言っていた」と話した。男性の方は「冷静な声で『なんで俺がリサのこと殺さなきゃいけないんだよ』と」。住民は何かあったら通報しようと様子をうかがっていた。
出典:matome.naver.jp
その他にも複数の近隣住民が「やめて!」「出てって!」などと男女が争うような声を聞いている。
加賀谷理沙さんは顔にあざをつくってアルバイトに出勤していたのを同僚が証言している。
その同僚によると、加賀谷理沙さんは「知人がしつこく家に来て、近所の人に何回か警察を呼ばれてしまった」と話したという。
その裏付けとなる証言をマンションの階下住民が証言している。
「加賀谷さんの部屋から男女のいさかいのような騒音が長く続いたため通報した。警察官が説得に当たっていたが、加賀谷さんと一緒にいた男性は、部屋の中に数時間、籠城していた。その際、男性は職業を問われ、劇団員と名乗ったそうだ」
出典:matome.naver.jp
この男女間のトラブルが濃厚と思われたたが、加賀谷理沙さんの遺体に残っていた唾液が、交友関係のどの人物にも該当せず、顔見知りの犯行ではなかった。
中野劇団員全裸殺人事件<犯人逮捕>
捜査本部は50名体制、周辺住人の成人男性2000人以上のDNA採集を行っており、その中には家族もDNAの採取を求められていた。
加賀谷理沙さんが殺害事件されてからすでに6か月以上経過。
事件に対して世論やメディアの露出も少なくなり、迷宮入りかと思われていた。
しかし、懸命の捜査で警察は確実に犯人に近づいていた。
2016年3月12日午前7時過ぎ、中野劇団員全裸殺人事件の容疑者が福島県内で殺人の疑いで逮捕されたという一報が流れた。
逮捕されたのは
戸倉高広(当時37歳) 無職
加賀谷理沙さんの爪に残っていた皮膚片のDNA型が戸倉高広容疑者のDNA型が一致したのだ。
出典:matome.naver.jp
逮捕された戸倉高広容疑者は、当初犯行を否認していたが、翌日、戸倉高広容疑者は「私が殺したことに間違いありません」「責任を取ります」と容疑を認めた。
中野劇団員全裸殺人事件<戸倉高広の供述>
戸倉高広は殺害現場から近い場に住み、1人暮らしをしていた。
福島県の実家から通勤できる仕事を探し、引っ越し準備を進めていた所だった。
殺害前日、戸倉高広は朝、福島の実家から高速バスに乗り、電車で中野区の自宅マンションに向かっていた。
その時、偶然歩きながらたばこを吸っていたら加賀谷理沙さんを見かけて後をつけた。
理由は「友達になりたくて」
戸倉高広はLINE交換しようと思って、現場マンションの廊下で『すみません』と声をかけた。
すると加賀谷理沙さんは戸倉高広容疑者に驚いて部屋に入ったが、戸倉高広容疑者も一緒に侵入。
加賀谷理沙さんが「うわぁあ」と声を出し騒ごうとしていたためとっさに手で首を絞めた。
それにも抵抗しようとしたため近くにあった扇風機のコードで首を絞めて殺した。
戸倉高広は加賀谷理沙さんを絞殺し、意識がなくなり動かなくなった後、加賀谷理沙さんの服を脱がし全裸にし、遺体を舐めまわした後、証拠隠滅目的で体を拭き逃走。
加賀谷理沙さんとは面識はなく、戸倉高広の通り魔的犯行だった。
また、現場の部屋からは加賀谷さんのリュックサックやシーツなど十数点がなくなっていが、戸倉高広はこれらの一部について持ち去ったことを認めたうえで、「自分が住んでいたマンションでごみとして捨てた」と供述している。
これらの遺品は見つかっていない。
中野劇団員全裸殺人事件<常軌を逸した犯人の行動心理>
遺体の服を全て脱がし、乳房などを舐めまわした後にボディーソープで唾液を拭き取り遺留品を持ち去り逃走した戸倉高広。
出典:matome.naver.jp
犯人:戸倉高広
- 職業:無職
- 出身:福島県
- 趣味:パチンコ
学生時代は剣道部所属であまり目立った存在ではなかった。
事件当時は、無職であったがそれまでは不動産会社で営業部として所属。
内向的であった為、営業成績はあまりよくなかったという。
2015年6月頃に仕事を退職している。
逮捕されてから裁判まで、見る限りにも臆病にもみえる声が多かった戸倉高広がなぜここまで大胆な行動ができたのか?その心理とは?
戸倉高広は裁判の中で加賀谷理沙さんを見かけ、後をつけた時、突然「悪魔が移るよ」「早く倒さないと」などという知らない男の声が聞こえ、その声に従うよう行動したという。
加賀谷理沙さんの自宅に押し入った際にもその声は聞こえ「首だよ、首」「コード」といった声が聞こえ、そのまま従い絞殺したと男の声に従って、床にあおむけになった加賀谷さんの首を手や扇風機のコードで締め、殺害したと供述。
弁護側は対人関係で臆病になる「回避性人格障害」だった旨を説明している。
もちろん、検察側は否定している。
心理的に臆病な人間が殺害後に全裸にして乳房を舐め、その後、証拠隠滅などの行動ができるのだろか。
本当に臆病であったのなら、殺害してしまったということで、欲求を満たすような行動をとらずパニックになり、証拠隠滅などの冷静な判断な行動をとれないのではないのだろうか?
戸倉高広は殺害後、「乳房を舐めるなど嫌がることをすれば息を吹き返すと思い、胸のあたりを軽く舌で触れた」などと裁判で主張している。
全裸にする必要性はあったのか?
偏った見方なのかもしれないが心理的にも、戸倉高広は【LINEのIDを交換したいだけだったのか?」ということには考えにくく、最初からわいせつ目的だったとしか思えない。
山口県で発生した『光市母子殺害事件』も同じ趣向で弁護士は犯人を守ってきた。
もう、このような殺人の公判に、責任主義の議論は必要なのか疑問だ。
本当に精神障害で社会と向き合おうとしている、犯罪を犯してない患者さんたちまでが白い目で見られてしまう影響をもっと考えほしい。
中野劇団員全裸殺人事件<まとめ>
男女関係トラブルやストーカーの怨恨か?それとも偶然に発生してしまった通り魔か?と戸倉高広世間が逮捕されるまで犯人の行動心理にも色々な議論をされてきた中野劇団員全裸殺人事件。
加賀谷理沙さんの男女関係のトラブルが犯人逮捕まで遠回りをさせてしまうことになったが『中野劇団員全裸殺人事件』は常軌を逸した犯人 戸倉高広容疑者の行動心理だった。
一人暮らしの女性が通り魔に殺害されるという痛ましい事件は、単身一人暮らしをさせている親たちを不安と恐怖に落としいれられる事件でもあった。
2018年には裁判員裁判が始まり、容疑者として捜査線上に浮上した加賀谷理沙さんの交際相手や両親も証言台に立ち死刑を求めた、
最後に父親から娘 加賀谷理沙さんにあてた手紙が朗読された。
「一緒に過ごした時間は本当に幸せでした。まんまる顔の理沙の笑顔はみんなを幸せにしてくれました。理沙の大好きな眠りの時間はもう邪魔しないから、ゆっくりと楽しい夢を見ながら眠りについてください。守ってあげられなくて、本当にごめんな」
出典:matome.naver.jp
女優を夢見て劇団員として希望に満ち溢れていた一人の人生を自分の欲望で理不尽な形で奪った犯人 戸倉高広の罪は重い。