1990年頃、アメリカのテキサス州チャンネルヴューで実際に起こった事件。
チアリーダーになりたいと夢見た少女が積年の想いを娘に託した、よくある夢物語。
厳しい父に育てられたワンダ・ホロウェイ
ワンダ・ホロウェイ Wanda Holloway (アメリカ)そんなワンダ・ホロウェイは学生時代になるとチアリーダーになりたいという夢を持つが、厳格な父から「チアリーダーはスカートの裾が短過ぎる」と反対され、ワンダは夢を諦めるしかほかなかった。
そんなワンダも結婚し、娘を授かりいつしか自分の果たせなかったチアリーダーとして成功させたいと娘に夢を、娘に託した。
ワンダの娘はの名前はシャナ。シャナは14歳になると、ワンダの意向で、チアリーダーの名門校アリス・ジョンソン校に転校させた。
時同じくして、隣に住むママ友のヴァーナ・ヒースも娘のアンバーをチアリーダーにさせるのが夢だった。隣人でしかも共通の夢があったということで、ワンダとヴァーナはただのママ友ではなく、親友となった。
しかし事件の発端はこれが原因だった。
狂い出したママ友の関係
シャナをチアリーダーにさせるワンダ・ホロウェイの夢は目前に迫っていた。隣人のヴァーナも同様であった。
なんとか娘のアンバーをどうしても、チアリーダーにさせたくて、なんとヴァーナはオーディションの主催者に多額の寄付をして、アンバーをチアリーダーに合格させたのだ。
(これについてヴァーナ・ヒースはオーディションとは関係なく寄付したと否定)一方のシャナは、なんとチアリーダーのオーディションに落選してしまうのだ。
シャナではなく、アンバーがチアリーダーになったことで、ワンダ・ホロウェイの嫉妬と怒りは限界を超えた。
ワンダはその後、学校内で過激な抗議運動を起こし、教育委員会からの指導により、忠告を受けた。
「不正をした隣人のヴァーナの娘が合格でシャナが不合格、それを訴えて、なぜ私は忠告を受けなければいけないの?」
次第にワンダの怒りは殺意へと変化していった。
異常な嫉妬からの殺害計画
1990年1月、ワンダ・ホロウェイは前夫の弟ジョン・ハーパーにママ友であった、ヴァーナ・ヒースと娘のアンバーの二人をなんと殺害するよう依頼したのだ。
依頼を受けたジョン・ハーバーはこの依頼を拒否。
しかし、ワンダは、正気ではなく依頼を何度となく繰り返す。
その執念と嫉妬のワンダに、 ついにジョンは依頼を承諾した。
依頼の承諾条件は母親だけ始末する事。
そしてその手数料は2500ドルということだ。
ワンダは前金としてダイヤのイヤリングを手渡し、残りは始末後1ケ月以内に支払うことを約束。
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早すぎる事件解決
ジョンが依頼を承諾した、なんと二日後にワンダ・ホロウェイは逮捕された。
実は、ジョン・ハーパーは裏で警察と繋がっていたのだった。
ジョンは依頼を承諾した時、すでに警察に通報しており、警察からの指示で行動していたのだ。
ワンダは一旦は容疑を否認。
しかし、ジョンは殺害交渉の一部始終を隠しマイクにより録音していたのだ。
逃れられないワンダは絶句し、容疑を認めた。
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チアリーダーに憧れたママ友の異常な嫉妬!
ワンダ・ホロウェイのその後法廷で弁護人は、ジョンがワンダを積極的に教唆した旨を主張した。
ジョンが警察に協力要請したのには、当時不仲であった兄に取り入って、遺産相続狙いであったと発言した。
しかしながら、事の発端は、ママ友としてだけでなく、母親としても異常なまでの行動と殺害計画を持ち出したのは、ワンダ・ホロウェイであり。
擁護もむなしく、15年の実刑判決となった。
その後、ワンダ・ホロウェイは1997年3月1日に仮釈放されている。
言うまでもなく、夢を押しつけられ最終的には、犯罪者の娘となった、この事件の一番の被害者は、ワンダ・ホロウェイのわが娘であるシャナだった。