第一次世界大戦中の1990年代初頭に起こった戦慄の殺人事件。
エンジェル・メーカー殺人事件
ハンガリーの小さな田舎村「ナジレブ」。
この村で、300人以上もの村人が次々と不可解な死亡する事件が起こってしまった。
スポンサーリンク
時は第一次世界大戦。
こんな小さな田舎村でも、徴兵で男たちは戦争に駆り出された。
村に残されたのは、妻たちと子ども。もちろん戦争の間、妻たちは男たちの帰りを待ち続け、家を守り、村を守った。
そんなナジレブにも戦争の色はさらに色濃く出始めていた。
村のはずれにできた戦争捕虜収容所の管理も残された村の人間の仕事であった。
1915年、ナジレブに、戦争へ徴兵されていた男たちが帰還した。
しかし、その直後、帰還した男たちは、病死、突然死、事故死などで、次々に命を落としていく。
事件性はないと判断されたが、夜な夜な女たちが外出していたという、不審な謎の行動だけが余韻を引く最初の死から10年後には、死者は100人を超えた。
警察は捜査を開始するものの事件解決への手がかりを得られず、14年が経過した頃には死者は162人に。
その頃、警察に1通の匿名の手紙が届く。
そこには、村人たちの死因と犯人の名前がすべて書かれていた。
驚愕の手紙の内容とは
男性のいない村に、突然戦争捕虜という見知らぬ男たちが送り込まれたことがきっかけであった。
その捕虜収容所が一つの出会いとなり、多数の妻たちが捕虜の男性たちと情事を犯してしまったのだ。
そんな禁断の愛に溺れた妻たちは、日頃の生活とかけ離れた恋愛の呪縛から抜け出せず、戦争が終わり、帰りを待ちわびた男たちや子どもですら邪魔な存在となっていたのだ。
そこで、女性たちはこの状況をなんとかしてもらおうと、村で唯一の医療従事者村の助産師であるファゼカシュに相談をもちかける。
まさにその「ファゼカシュ」こそ主犯格のボスであり、この時、暗殺集団『エンジェル・メーカー』が誕生させた張本人なのだ。
ファゼカシュの指示に従い、女性たちは毒物であるヒ素を使って、男たちだけでなく、恋愛の邪魔になったと子どもたちですらターゲットにした。
その被害者の数は、なんと300人以上というイギリス史上最悪の殺人事件なった。
スポンサーリンク
その匿名で送られた手紙が決め手となり、警察の捜査が入り15年という月日に殺し続けた『エンジェル・メーカー』による犯罪が終わった。
村には50名程度女性がいたが、最終的に38名が逮捕された。
ボスであった助産師ファゼカシュは服毒自殺を図り死亡。
助産師という聖なる現場にいたファゼカシュが女性たちをなぜ悪の道へ導いたのか、真相は未だ闇の中だ。