無差別毒カレー事件と保険金詐欺事件 犯行動機の疑問

林真須美の世間の印象と言えば、最悪の毒婦であるとする悪感情が連想される

なぜそうなったのかは、言うまでもなくマスコミの報道による印象づけが大きい。

水道ホースでマスコミに水をかけて追い払う映像を幾度となく流し、過去に林真須美がシロアリ駆除業者である夫・健治と共謀し保険金詐欺事件を起こし多額の現金を不法に手にしていたことを報道。

また夫の林健治は保険金詐欺の罪で有罪となり、6年半服役している。

林真須美は毒カレー事件への、直接的関与の確信もないまま、保険金詐欺と絡め、罪悪人である報道が連日テレビから流され、その影響で林真須美は最悪の毒婦と世間の批判にさらされることになった。

しかし、以前からこちらの記事でも紹介しているように、この事件にはいくつかの疑問点がある。

その一つが保険金詐欺事件と無差別な毒カレー殺人事件、この二つの事件の関連性に対しての疑問である。

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無差別毒カレー事件と保険金詐欺事件 犯行動機の疑問

ここで一つ冷静に考えてほしい。

保険金詐欺事件の犯人像と無差別殺人事件の犯人像とは性質が異なる似て非なるものであるということ。

同じヒ素を使用した事件であるのは間違いないが、犯人像のタイプが全く異なるのではないか?

保険金詐欺事件は金銭目的という私利私欲の犯行であり、金銭を必要とする動機が明確だ。

それと比較すると、無差別殺人事件の犯人は金銭を目的とせず、動機も不明確で場当たり的印象。

通り魔などの無差別殺人な犯す犯人の心理というのは一般的に、強い劣等感を持ち、誰にも自分の悩みを打ち明けられずに怒りやストレスを溜め、それが一気に爆発して、凶行を起こすケースなどがある。

林真須美はそれに該当するのかというと考えにくい。

林真須美は1990年から1996年まで7年間、保険外交員の仕事をしており、人当たりもよく、 社交的 で、近所付き合いも難なくこなしていた。

さらに夫・健治言い続ける言葉にも説得力がある。

夫・健治の一貫した供述

林真須美の夫・健治が事件以来一貫して言い続けていることがある。

それが

『真須美は金にならんことは絶対にせんやつやから、 絶対に無実や』

この言葉は先に言った、金銭を獲得できる保険金詐欺事件を起こすことはあっても理由もなく、無差別殺人を起こすことはしない。

その事と一致する。

何より林真須美にとって無差別殺人の犯行を行っていたとしても、何も得られるものがない。

第一、死刑が確定した未だに林真須美の犯行動機はわかっていない。

夫・健治の言葉に説得力があるように感じる。

裁判所では類似事実による有罪として死刑判決を下しているのだが、どこを切り取り、類似事実と判断したのか疑問だ。

例をあげるのであれば、あなたが過去に窃盗事件を起こしたとして、証拠のない強盗殺人の犯人と決め付けられ有罪となったような話しだ。

しかし、司法はこの和歌山毒カレー事件と過去の保険金詐欺事件を結びつけて有罪、そして死刑にしているのだ。

日本国内の裁判では原則禁止となっている『類似事実の有罪適用禁止』を無視し、類似事実を有力な状況証拠として認定したのだ。

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子どもたちが危険な状況だったという疑問

毒カレー事件が起こった犯行当日、林真須美は自分の子供4人のうち10歳と4歳の2人をカレー鍋の近くでずっと遊ばせていた。

つまり毒カレーをいつ食べるかもしれないという状況だった。

林真須美は子供に対し、どこの家庭でも見受けられる面倒見の良い母親だった。

この時、林真須美は子供達にカレーを食べるなとは一切言わなかったことが後に明らかになっている。

そんな母親が毒カレーと知りながら、その近くで遊ばせたりするのか?

検察によると、林真須美の犯行は当日の午後0時20分から午後1時までの間、祭り会場の隣にあった民家のガレージにおいて一人でカレー鍋の見張りをしていて、ヒ素を入れることができたと主張。

しかし、実際にはその間、林真須美は14歳の次女とずっと一緒であり、4歳の子供もすぐ近くにいた。

その間、次女がカレー鍋のカレーを味見していたことが明らかになっている。

次女が味見をしたカレーはヒ素が混入された鍋とは別の鍋であったことが後に判明したが、 そんな一歩誤れば危険な状況に40分間も子どもたちを置き、金銭など得ることもない何の得にもならない無差別殺人を林真須美がしたのだろうか?